事例紹介

大手精密化学メーカーのイノベーション発信拠点に
シャープなアクセントを添える薄型の「庇」

物件名

FUJIFILM Creative Village (フジフイルム クリエイティブ ビレッジ)

設計担当者

株式会社 東畑建築事務所 設計室 主管
北川 寛之様

製品

アルミハニカム庇 PFH22 Series キャンチタイプ

  • 開放感とある種の緊張感、それぞれが際立つ設計
  • 設計者が求めるスピード感に応える、すばやく的確な対応
  • テクスチャー感のある新たな製品バリエーションを期待

富士フイルム株式会社が南青山に新設した「FUJIFILM Creative Village」。この施設は富士フイルムグループのデザイナーとエンジニアがクリエイティビティを発揮しパフォーマンスを最大化することで、革新的な製品・サービスの創出を目指す新たな拠点です。斬新かつイノベーティブな新拠点の設計に携わった株式会社東畑建築事務所の北川寛之様へヒガノの製品を採用した背景やエピソードを伺いました。

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北川 寛之様/株式会社 東畑建築事務所

開放感とある種の緊張感、それぞれが際立つ設計

今回の案件は北川様や貴社にとって、どんなプロジェクトでしたか?

富士フイルム様と弊社は創業当時から約90年のお付き合いがあり、長年培った信頼関係を背景に「FUJIFILM Creative Village」の設計を任せていただきました。建物はデザイン開発拠点の「CLAY(クレイ)」とIT開発拠点の「ITs(イッツ)」の2棟で構成されています。「CLAY」に入居するデザイナーとともにコンセプトづくりから建築デザイン、空間デザインまで携わるプロジェクトとなり、富士フイルムという企業のクリエイティビティを体現するという特別な位置付けとなりました。
本プロジェクトではデザイナーにとって建物がプロダクトであり、その中で生活するということ、風雨や地震、火災に耐え、居住環境を満たすプロダクトは未知のものだったと思います。一方で私たちの建築設計は全体から徐々に細部へと検討を進めていきますが、今回は一人のデザイナーの環境からスタートして全体の配置に至っています。思考の手順が通常と逆なのですが、これが「プロダクトの中で生活する」ことを考えた作り方となったように思えます。プロダクトデザインと建築デザインの違いも多かったですが、何よりもこのプロセスがこれまでにないチャレンジとなりました。

本プロジェクトのコンセプトを教えてください。

デザイナーから最初に言われた空間の在り方は「安らぎはいらない」でした。これはオフィス内にリラックスできる空間が不要という意味ではなく、仕事モードの時に集中できるメリハリのある環境づくりを重視するということです。外壁に沿って並んだ机で皆がひたすら集中し自分のアイディアに没頭する一方で、背後には開放的な空間が広がっています。リラックスして仕事をするという昨今の流れとは違い、かつての製糸工場のように、働く人々が神経を集中させて糸を紡いでいるかのような光景が彷彿とされ、ある種の緊張感を持った空間を実現しています。一方で地下のプレゼンルームは日常的なミーティングだけでなく対外的な交流や発信も行う多用途スペースとして利用するため、初めて来訪された方に驚きをもたらすギャップのある空間づくりを行っています。

今回、ヒガノの「庇」を採用した決め手は?

重厚感ある建物を引き立たせ全体に溶け込むような庇が欲しいと思い、ヒガノさんのアルミハニカム庇を採用しました。設計段階では建物の重厚感に合わせてごつくてがっちりとした庇を採用するのか、建物に溶け込むようなすっきりしたシャープな庇を採用するのか、二つの方向性で悩みました。さまざまな要素を考慮した結果、一番コンセプトに合っていたのが「ヒガノさんの庇」だったのです。シンプルで薄型のアルミハニカム庇でありながら、LED照明を組み込めることも決め手の一つです。

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建物に溶け込むすっきりしたシャープな「庇」

設計者が求めるスピード感に応える、すばやく的確な対応

当社の対応について、印象に残っていることを教えてください。

設計者が求めるもの一つに“スピード感”があり、問い合わせや作図対応へのレスポンスの速さはとても重要だと考えています。その点に関してヒガノさんは言うことなしで、疑問点や必要な資料に対してすぐ対応してもらえたので本当によかったです。

当社の製品の意匠やデザインはいかがでしょうか?

ヒガノさんの製品は、すっきりして非常に使い勝手のよいデザインのものが多い印象です。その上かゆいところに手が届くような「ここにこういうものが欲しい」と思ったときに、スッと当てはまるものがラインアップされていると思います。設計者にとって、大変心強い存在ですね。

施主様から感想があれば教えてください。

お客様はデザイナーなので、細部までこだわってデザインされています。建物に採用したほとんど全てのパーツは「このイメージにしたい」「このようにアレンジしたい」と細かく意見を交わし、より良いものを作るため何度も打ち合わせを重ねてきました。その中で唯一、何も要望が出ず議論にもならなかったものこそがヒガノさんの「庇」でした。これだけデザインに対して想い入れのある方々がチェックする中で、何一つ手を加える必要がないと判断されたことが、どれほどすごいことか伝わるでしょうか。ヒガノ製品に対して、最上の評価をいただけたことに間違いないと感じています。

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建築コンセプトに合った洗練された「庇」

テクスチャー感のある新たな製品バリエーションを期待

北川様が考える「エクステリア」とは?

ランドスケープまで含めて建築と認識しており、建物にどう調和するか、コンセプトにどう合致させるかが重要だと考えています。設計をしている中で時には機能上必要なものが、建物のコンセプトに反する要素を含む場合も出てきてしまいます。コンセプトにふさわしいものを一から作るに越したことはないですが、コストやスペースの制約があるので毎回できることではありません。その中で主張しすぎないメーカー製品の存在は重宝します。汎用性があることに加えて質が高く周囲と調和しやすいことこそ、重要なことではないでしょうか。

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別棟にも馴染むシンプルなデザイン

今後、当社に期待したいことはありますか?

ヒガノさんの製品は比較的シンプルなデザインの印象があるので、今後の新たな方向性としてテクスチャー感のある製品のバリエーションが増えると面白い展開になりそうですね。高い開発力もヒガノさんの強みだと思いますので、これからの取り組みに大きな期待を寄せています。

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「テクスチャー感のある製品のバリエーションが増えると面白い」と語る北川様

採用していただいた製品の詳細はこちら

シェード(渡り廊下)・庇(ひさし)

製品
アルミハニカム庇 PFH22 Series キャンチタイプ

※取材撮影は2023年6月に実施しており、掲載されている内容は取材時点のものです

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