小柄な人でも使いやすく、エントランスになじむデザインが採用の決め手
「江戸川女子高等学校 西館」に当社の製品を採用いただくまでの経緯を教えてください。
1931年に創立した江戸川女子中学校・高等学校は「誠実・明朗・喜働」を教育の柱とし、「教養ある堅実な女性」の育成に取り組んできた学校です。
その創立90周年を記念して、新成人となる高校3年生のための校舎「江戸川女子高等学校 西館」の設計を担当することになりました。
既に新館と講堂も山下設計が携わっており、3つ目の案件として西館の設計のご依頼をいただいた形です。
そして最高学年のための校舎ということで大人らしさや、既存の校舎との差別化を図りながら新しさを表現することが求められており、私としても身の引き締まる思いで取り組みました。
「傘立て」を採用いただいたのは何が決め手だったのでしょうか?
設計のなかでも生徒が集まるエントランスホールやラウンジは細部までこだわりました。特に校舎に入ってすぐのエントランスは人が一番目にする場所。
全体的にすっきりとした上品なイメージで設計していたため、単体でも美しく、また周囲のデザインと調和する「傘立て」を探していました。
そんな時に出会ったのが、ヒガノさんの「傘立て」。限られた空間のなかで480本分の傘をきちんと収納でき、そして生徒が使いやすい仕様。
また意匠的にも美しい表面仕上げが、カウンター周りのタイルと相性がよく、壁面との納まりもすっきりとしていたことが採用の決め手です。
「傘立て」納品後、お客様からの感想などはありましたか?
雑多になりがちな傘立てを壁面に収納できるため、学校より「すっきりとしていて上品」という声をいただきました。学校自ら選ばれた家具とも調和がとれたコーディネートができており、気に入っていただけている印象です。
設計者の想い描くイメージを具現化するための心強い存在
当社や製品の意匠についての印象を教えてください。
私の想い描くイメージを具現化するために、ヒガノさんには手厚いサポートをしていただきました。今回の「傘立て」は、幅5m程度の壁面に生徒全員分の傘を収納することが課題。
そして生徒たちが無理なく使えるように、さらに傘立て上部の天板支持のために2本の支柱が存在するため、閉時にそれらをかわしておさまる仕様にしなければならないなど課題がいくつもありました。
それらを解決するために設計段階でヒガノさんに相談・回答へのレスポンスが早く、また設計段階から図面を提案いただくなどフレキシブルに対応していただきました。
ヒガノさんには気軽に知識の共有や相談ができ、また面材などその空間やデザインに合わせて提案していただけるので、細部まで自分で見て手を加えていくことにこだわりを持って設計している私にとって心強い存在です。
設計者目線でエクステリアの重要性を教えてください。
エクステリアは建物の印象を左右するもの、利用者だけではなく外部の方も目に触れる場所です。
閉鎖的にもオープンにもでき、設計の仕方で建物の意味合いが大きく変わります。
建物のコンセプトや周辺環境に合わせてエクステリアをつくるように意識しています。
機能性の高い、フレキシブルな製品開発に期待
今後、当社、また製品に期待したいことはありますか?
「江戸川女子高等学校 西館」に組み込んだ「傘立て」ですが、室内空間であるエントランスに設置しているため、湿度上昇を抑えるために排気ファンを傘立て上部に設置しました。
このように現場で発覚した湿気対策についてヒガノさんにも共有させていただき、より機能性が高い製品開発に活かしていっていただきたいと思っています。
また、これからも変わらず設計時の細かい相談に乗っていただけたら嬉しいです。