
東京本店 設計部 設計第3部門 設計4グループ 主任
設計者が求める意匠性に柔軟に応えられるメーカー製品
「杏林大学 三鷹キャンパス」に当社の製品を採用いただくまでの経緯を教えてください。
杏林大学様は多摩地域の中核病院として50年以上地域を支えてきた医学部付属病院を擁する総合大学で、弊社は長年その新築・改修に携わってきました。2016年頃より施設の老朽化が進む「三鷹キャンパス」の再編をするという大きなプロジェクトがスタートし、10年以上をかけて行われるプロジェクトの一歩目として2021年に「松田進勇記念アリーナ」が竣工しました。このアリーナは運動施設としてだけでなく、学生・職員が一堂に会する式典などを行う大学の顔ともなる場所。大学側としても重要な施設であるため、私としても非常に力が入る案件でした。
「門扉」「ムーブボラード」を採用いただいたのは何が決め手だったのでしょうか?
「デザイン・意匠性」と「機能性」「耐久性」という3つの観点から採用を決めました。
当初、「門扉」はランダムに支柱が入っているものを考えていましたが、最終的には建物とのバランスが良くシンプルな均等割りとし、間口10mかつキャンティレバーの水平性を活かし浮遊するような門扉デザインとしました。またムーブボラードは開戸タイプの門扉とデザイン性を比較した上で採用を決めました。ムーブボラードは門扉に合わせて塗装していただき、全体を通して質実剛健な印象に仕上げられました。そのように設計者が求める意匠性に対して、柔軟に応えてくださるところがヒガノ製品の魅力だと思います。


納品後、施主様からの感想などはありましたか?
外観デザインも重視される施主様だったこともあり、門扉を閉めていても外観がシンプルでありながら美しく見えることに喜んでいただけました。また、使い勝手についてもご満足いただいていると思います。

設計者と同じ目線で一緒に創り上げていくヒガノ
プロジェクト進行中の当社の印象を教えてください。
アリーナの門扉の方向性が確定するまでに時間がかかり、発注から納期まで時間がありませんでした。しかし、ヒガノさんが弊社に対して密に連携をとってくれたおかげで、なんとか期日までに納品できました。他社さんだと営業と設計が分業のため質問への回答に時間がかかる場合がありますが、ヒガノさんはその場で設計者と同じ目線でディスカッションしてもらえるので話が早い。スピード感を持ちながら、一緒に創り上げてもらえるという印象がありますね。依頼したモノをただつくるのではなく、ヒガノさんから提案してもらえることは設計者としては非常にありがたいです。また、機構や耐久性についても、きちんとした説明をしてもらえるので安心感があります。今回はコスト面でもケアしていただきました。
外構・外装のトータルデザインを図る製品開発を希望
設計者目線でのエクステリアの重要性を教えてください。
エクステリア・門扉は設計の工程でいうと最後の金物。ただ、動線で考えると起点になる重要な場所です。夜間などセキュリティの観点でいうと境界を示すことは必要な一方で、地域に開かれた建築設計をする際は、建物・エクステリア・公共の3つの境界線をできるだけぼかしたい。そのため、ボラードや植栽などのモノで示すというのも一つの手段だと思っています。
今後、当社または製品に期待したいことはありますか?
今後は、外構・外装を含めて相談ができるといいですね。実はセキュリティカメラのカバーや照明、分電盤などデザインされていないパーツが多いのが設計者の悩みです。それらをトータルでデザインできるような、新たな製品開発をお願いしたいです!

ヒガノさんに力を貸してもらいたい」と語る平井氏