事例紹介

新たな川口の“まち”を象徴する複合再開発施設の
スペースを有効活用し建物に溶け込み調和する「庇」

物件名

樹モールプラザ/プラウドタワー川口クロス

設計担当者

株式会社INA新建築研究所
建築設計部
プロジェクトマネージャー 若狭 諭様

製品

アルミハニカム庇 PFH44 Series ステータイプ

  • グレード感のある普遍的な建築で新たな“川口”を創出
  • 限られたスペースへ建物のデザインに溶け込む「庇」を実現
  • 製品の使い方を設計者とともに考えるパートナーとして期待

構想から17年の歳月を経て、2023年3月に竣工を迎えた「川口栄町3丁目銀座地区第一種市街地再開発事業」。再開発組合を事業主として進められた再開発計画により、JR川口駅東口すぐの場所に地上28階地下2階の複合再開発施設「樹モールプラザ/プラウドタワー川口クロス」が整備されました。その施設の裏側にある駐輪場に当社の「庇」を採用いただいた経緯、またその仕上がりについて、設計者の株式会社INA新建築研究所の若狭諭様にお話を伺いました。

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若狭 諭様/株式会社INA新建築研究所

グレード感のある普遍的な建築で新たな“川口”を創出

プロジェクト受注の経緯を教えてください。

JR川口駅東口のエリアは、“不整形な敷地”“低未利用土地※1”“都市計画道路の拡張”多くの老朽化した建物による耐震性“などの課題があり、建物の更新が必要とされていました。2006年6月に地元有志による勉強会が発足し、これに携わっていた再開発のコンサルタント会社より設計パートナーを依頼され、この事業に参画することになりました。

※1 居住の用、事業の用その他の用途に利用されておらず、またはその利用の程度がその周辺の地域における同一の用途もしくはこれに類する用途に利用されている土地の利用の程度に比し著しく劣っている土地のこと。具体的には、空き地及び空き家・空き店舗等の存する土地。

再開発のコンセプト、また建築設計のこだわりは?

新たな川口の“まち”を創出する再開発のコンセプトは「THE FLAG SHIP~樹モールとともに未来を導く旗船~」。歴史ある川口商店街に面していることもあり、建築設計はまちの雰囲気に合わせながらも商店街をリードしていくグレード感を持たせたものにしました。派手なつくりや要素を盛り込み過ぎず、トレンドに流されない普遍的なシンプルな設計を意識し、10年・50年経っても見た目の印象が変わらないような建築を目指しました。設計を統括する立場で推進した初めてのプロジェクトであることに加え、自身の生活圏内に位置していることもあり、想い入れが強い案件となっています。

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「自分の設計した建物がまちに馴染んでいく姿を自分自身が利用者として体験できる思い入れのある物件」と語る若狭様

限られたスペースへ建物のデザインに溶け込む「庇」を実現

ヒガノ製品を採用いただいた経緯を教えてください。

商業施設「樹モールプラザ」の裏側の位置に、タワーパーキング方式の駐車設備を導入しました。そのタワーパーキング周囲のスペースを活用し駐輪場の雨除けに「庇」を組み込む計画でしたが、以前同じような駐輪場の計画をヒガノさんへ依頼した実績があったため、今回もお声がけしました。ヒガノさんを引き合わせたあとは両社間で細かな納まりの調整や色合い、質感の統一などをしていただきました。

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色合いや質感を合わせ、建物に溶け込む「庇」

ヒガノ製品の意匠やデザインはいかがでしょうか?

商業施設やタワー(共同住宅部分)がメインのプロジェクトだったため、限られたスペースの中で住居用のパーキングを計画する必要がありました。ただ設計者としては、建物の一部として溶け込むシンプルなデザインの「庇」を求めていました。
ヒガノさんの技術力のおかげで奥行き2450mmほどありながらも薄くシンプルな印象に仕上がり、なおかつコーナーにも収まったステータイプの「庇」が実現しました。

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45度にカットされた接合部の美しい「庇」のコーナー部分

施主様からの感想などはありましたか?

施主の方々やデベロッパー、また居住者の皆さまからは、庇に対しての感想はいただいていませんが、問題あれば連絡があると思いますので、「特にコメントはない」こと自体が評価かなと思っています。それとは別に竣工時にパーティが開催された際、参加者の方々から「計画を実現してくれてありがとう」などの多くの感謝の言葉をいただけたのは嬉しかったです。設計者冥利に尽きる、そんな経験ができたと感じています。

製品の使い方を設計者とともに考えるパートナーとして期待

エクステリアの重要性について教えてください。

建物と外を繋ぐための緩衝帯の場所に位置するので、エクステリアの設計こそ丁寧に行う必要があると考えています。プロジェクトによって周辺環境との関係性も異なるので一般的な設計をするだけで終わらないよう、背景やテーマに立ち返り、プロジェクト毎に組み立てる必要があると感じています。ただ、予算が限られていることも多いため特注品と汎用品をバランスよく使い分け、計画へ組み込んでいきたいと考えています。

今後、ヒガノに期待することがあれば教えてください。

今回採用した「庇」はグレード感があるものだったで、住居用の駐輪場だけでなく、もっと人目に触れる場所にも使いたかった、と完成してから感じました。次回設計する際には、製品がマッチする設置場所や製品のグレード感なども併せてヒガノさんから提案してもらいたいです。
また、他社がどのようにメーカー製品を設計に取り入れているかは気になるので、引き続き導入事例を多く発信していただけると嬉しいです。例えば、汎用性があるものをうまく使った事例のような、場所や環境に合った使い方を含めて一緒に考え、ヒガノさんから新たな事例の提案もしてもらえると設計者としてはありがたいですね。

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「汎用性の高いメーカー製品の登場」にも期待を寄せる若狭様

採用していただいた製品の詳細はこちら

シェード(渡り廊下)・庇(ひさし)

製品
アルミハニカム庇 PFH44 Series ステータイプ

※取材撮影は2023年4月に実施しており、掲載されている内容は取材時点のものです

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