
緑の多いキャンパスに、森のような食堂を
今回のプロジェクトの経緯を教えてください。
隈が根津美術館を設計・リニューアルしたご縁もあり、武蔵学園の理事長とは以前からお付き合いがありました。また、江古田キャンパスの全体計画は隈の恩師である内田祥哉先生が手がけられており、今回の計画には、その流れや思想を引き継ぐという意味合いも込められていました。そうした背景のもと、2号館の老朽化に伴う建て替えのタイミングで、弊社に声がかかりました。
建物のコンセプトを教えてください。
武蔵大学の江古田キャンパスは、都心部からほど近い立地とは思えないほど緑に恵まれた環境です。そこで、食堂部分(1〜2階)には木材をふんだんに用い、敷地の中にもう一つ「森」をつくるようなイメージで計画をすることに。
一方、3階は事務室、4〜5階は教室として構成しているため、過度に装飾を施すのではなく、コスト面に配慮しながらも使いやすく、きれいに整えた空間としています。

開閉いずれの状態でも美しく整う門扉
ヒガノの「門扉」を採用いただいた背景は?
2号館の建て替えにあわせて、周囲のフェンスも見直すことになりました。メンテナンス用の車両が出入りするため、新たに門を設ける必要があったのですが、普段は閉まっている場所でもあり、加えて建物を解体して広場を整備したこともあって、「セキュリティとしては閉じているけれど、見た目としてはきれいに整えたい」というのが、計画当初からの前提でした。
そこで既製品ではなく、オーダーで柔軟に対応してもらえるところがいいと考え、ヒガノさんにご依頼することになりました。

門扉の仕様やデザインはどのように決まっていったのでしょうか。
使える予算はあらかじめ決まっていたので、ルーバーについては流通しているパイプサイズを採用し、コストとのバランスをとっています。ピッチについては、弊社内で“美しく見えるルール”があり、それに基づいて調整しました。結果として、適度な抜け感のあるバランスになったのではと思います。
塗装の色についても、2号館の外壁との調和を図るため、ヒガノさんと細かくやり取りを重ねました。
フェンス自体は別会社様が担当していましたが、門扉のデザインに合わせて調整してもらい、閉まっているときも、開いたときも違和感が出ないよう、全体として美しく整えています。

シンプルだからこそ、仕上がりの差が表れる
完成した門扉はいかがでしょうか。
率直に、溶接がとてもきれいだと感じました。シンプルなデザインだからこそ、仕上げの違いが目に入りやすい部分だと思うのですが、完成した門扉は、全体としてすっきりと美しい印象に。
取っ手についても、ルーバーと一体に見えるつくりになっていて、自然におさまっていると感じています。
ヒガノの対応はいかがでしたか。
タイトなスケジュールの中でも、こちらのこだわりポイントを一つ一つ共有しながら、どうすれば実現できるかを一緒に考えてくださった点が印象に残っています。最終的に、美しくおさまった仕上がりを目にしたときには、やはり一緒につくってよかったなと感じました。
また、営業の方へ気軽に相談できる雰囲気があり、細かな点についても率直に話し合いながら進めることができました。今後も、そうした関係性の中で、一緒に新しいものをつくり上げていけたらと思っています。

